車のフレームとフレーム修正をご案内しております

【フレームの概要】

 フレームとは、一般的に枠や額縁、台といったものを表しますが、自動車も枠組みとボディで構成されています。
従来、自動車のフレームはラダー式というハシゴ状の枠組みを水平に置き、その上にボディやエンジンを載せ、横に車輪やブレーキといったパーツを取り付けていました。これらをひとまとめにして、プラットホーム、またはシャシーと呼びます。このラダー構造は馬車と同じで、自動車の前身が馬車であったということが窺われます。

馬車の時代から数百年が経過した今も、自動車とフレームは欠かせない関係にあります。何故なら、自動車が真っ直ぐに走ったり、円滑に曲がったり、路面の凹凸を和らげたりする仕組みは、全てフレームの状態で左右されるからです。
自動車以外にもっと身近な例で言えば、食卓のテーブルも料理を並べたり食べたりする際の台として水平な状態が求められます。もし、テーブルの脚の高さが不揃だったらガタガタと動いてしまったり、料理や飲み物を安定して置けません。更に、斜めの状態で食事をしなくてはならなくなります。

 自動車は数多くの部品で作られています。それらの部品ひとつひとつの性能もとても大事ですが、自動車の構造自体が不安定な状態では、ドライバーの意図した方向に操作することができませんので、先ずは自動車の構造を安定した状態に保つことが安全走行にとって最も重要となります。
このページでは、昨今の自動車のフレーム構造、ゆがみや破損といった異常の発生原因と正しい修正方法などをお伝えしておりますので、万が一お車の走行に違和感を感じておられる方がいらっしゃいましたら、是非参考にしていただければと思います。

モノコックフレーム図

【ラダーフレームに代わる、モノコックボディの作りと特徴】

 上述の通り、自動車のラダーフレーム構造の起源は馬車にありますが、昨今ではラダーフレームに代わって『モノコックボディ』が採用されています。
モノコックとは、ギリシャ語の「mono」(ひとつの)と、フランス語の「coque」(貝殻)という言葉を合わせた造語と言われています。

 ラダーフレームとモノコックボディの違いを大雑把に言いますと、ラダーフレームは人間や猿のように体の内側に骨があり、体全体を支える「内骨格」、モノコックボディは昆虫や甲殻類のように体の外側に殻があり体全体を支える「外骨格」ということになります。
ここでは、昨今殆んどのタイプの車種で採用されているモノコックボディについて説明しています。

モノコックボディは、自動車のボディパーツの其々に走行に必要な強度を持たせ、それらを組み合わせることで一体型のボディとして作られます。分りやすく言いますと、其々部位に必要な強度を持たせた箱を組み合わせ、タイヤを付けて走らせるということです。
モノコックボディのユーザー側のメリットは、剛性が分散されるため、軽量化と剛性、デザイン性の向上が同時に図られることで、安全で低燃費、レスポンスの向上、幅広いデザインが得られることです。
しかし一方では、モノコックボディの採用は、大量生産される市販車において、パーツの共有性、材料の削減による生産コストの低減といった、メーカー側のメリットが優先されている感もあります。

縁石とタイヤの画像

【フレームが歪む原因】

 唐突ですが「フレームは強固で頑丈なものだから、大きな衝撃を受けない限りは歪まない」という考えをお持ちの方は少なくないと思いますが、実のところ、通常の運転の中でもちょっとしたことでフレームが歪んでしまうケースがあります。

さすがに事故で大きな衝撃を受けた場合は、歪みを通り越して破損になることがほとんどですが、そこまでではなくても小さな衝撃でフレームに影響を及ぼすケースがあります。
最近ではほとんど見られない光景ですが、道路の整備が進んでいなかった頃は道路脇の側溝にタイヤを落としてしまい立ち往生する車が多く見られ、そのような場合でもサスペンションパーツやフレームが歪んでしまうことが多々ありました。最近に置き換えれば、縁石にヒットさせたことが原因で、フレームが歪んでしまうことがあります。

 最近の自動車は頑丈なシャシーとボディで搭乗者を護るというよりも、衝撃を和らげながら逃がすという構造ですので、安全と言えば安全ですが、ちょっとやそっとではビクともしないというものではありません。

 私たち人間も、ちょっとしたことで骨折してしまうことがあります。逆に大きな衝撃を受けたにもかかわらず骨折には至らないこともあります。その違いは、受けた衝撃の角度や力の移動方向、抵抗などによって変わってくるようです。
自動車のフレームは金属パーツですが、同じように衝撃の受け方次第で、簡単に歪んでしまうことがありますので、タイヤを縁石などには強くヒットさせないように気をつけてください。

フレームの歪みが疑われる症状

【直進性の悪化】

 自動車は基本的に真っ直ぐ走るように設計されていますが、路面の起伏を跨いだ時や、強い横風、大型車が横を通り過ぎる時の風圧で車体が横に振られることがあります。そのような時に一瞬ヒヤッとした経験をお持ちの方も多いかと思います。自動車を運転していると、路面状況や天候によって思わぬ挙動を経験することがあります。しかし、このような挙動の急変化が外部からの原因で発生するケース以外に、フレーム(ボディ)の異常によって発生することもありますので注意が必要です。どちらかというと後者は慢性的に発生しますので、運転中に常におかしいと思った時は1度板金工場でフレームの異常の有無を点検してもらった方が良いと思います。

 私たち人間も、足の小指の先を少しケガをしただけで歩きづらくなることがあります。同じように自動車も、フレームやサスペンションパーツ、ブッシュ類に少し異常があるだけで、直進性が悪くなったり、路面の凹凸に過敏に反応してしまって急なハンドル修正が必要になることがあります。
また、異常を抱えたまま走行すると異常範囲が大きくなり、大変危険ですので早めの点検をお奨めいたします。

【タイヤの編摩耗】

 走行時の自動車のタイヤは進行方向に対して縦に回転しています。よって、路面から受ける影響も縦に向かって受けることになります。フレームやサスペンションパーツとホイールバランスが正常な状態であれば、自動車は真っ直ぐ走ろうとします。稀に、悪路などで障害物にタイヤを乗り上げてしまい、そのまま横にずれるように滑り落ちることがありますが、その場合はタイヤではなく自動車自体が横にずれ落ちているわけですので、タイヤが横に向かって回転しているわけではありません。そして自動車のタイヤは直進性や安定性を保つために適正な角度(トーインやキャンバーなど)が設けられています。

 タイヤは自動車と路面が接する唯一のパーツであり、更に自動車自体の重さが掛かる場所でもありますので、空気圧、走行スピードや路面状態、カーブ時の遠心力、加速時、ブレーキ時の慣性力によって路面との摩擦力で各部に摩耗が発生します。そして、ゴム製品である自動車のタイヤは、上記の事情を踏まえた摩耗であれば正常と言えます。

 しかし、フレームやサスペンションパーツに歪みが発生している場合は、タイヤの内側、外側だけが異常に早く擦り減ったり、横方向への擦りキズ(フェザーウェッジ摩耗)が見られるようになります。この症状はタイヤが回転時に左右に滑っていることが原因で発生します。
自動車のタイヤは「トー角」というタイヤの先端部側に角度をつけて直進性を高める調整が成されているのですが、この調整が狂っているとタイヤが横滑りを起こしながら回転することになります。
トー角の狂いの原因はフレームの歪みだけではなく、ホイールアライメントの調整不良でも発生しますが、何れにしてもタイヤの極度な編摩耗や、フェザーウェッジ摩耗が見られたら、早めに修理工場で点検、調整を受けてください。

【ハンドルの戻りが悪くなる】

 自動車は基本的に真っ直ぐ走るようにセッティングされています。一般道ではなかなか条件に合うシチュエーションは無いかもしれませんが、バンク(横方向の傾斜)や凹凸、横風がほとんど無い平坦な道であれば、ハンドルから手を離していても真っ直ぐに走る状態が正常な動作となります。

 自動車が真っ直ぐに走ろうとする構造は、例えば曲がり角を左折する時には減速してハンドルを左に回します。そして自動車の向きが変わって、再び加速に入るとハンドルが勝手に右に回って直進の状態に戻ってくれます。これは、モーターなどでハンドルを強制的に戻しているのではなく、サスペンションや前輪が真っ直ぐに走るようにセッティングされているからです。
この原理は自動車だけではなく、スーパーマーケットなどでよく見られるキャスター付きの手押しのショッピングカートでも同じことが言えます。停止している状態のキャスターはクルクルと向きが変わり方向性が定まりませんが、ひとたびショッピングカートを前方に押すと、前側のキャスターが進行方向に向きを揃え、後は右に左に目的の場所にカートを移動させることができます。
しかし、皆さんの中にもショッピングカートに買物カゴを乗せて押し出した時に、真っ直ぐに進まずに、左右に引きずられてしまいイライラしたご経験を持つ方も少なくないと思います。この場合の原因はそのショッピングカートのキャスターの取付け状態にあります。極々シンプルな構造のショッピングカートでもこのような状態が見られるわけですので、多くの部品からなる自動車はなお更のことです。 取付け状態が少しでも曲がっているとタイヤが好き勝手な方向に向かおうとしますので、直進の状態に戻ろうとする作用が失われてしまいます。

 自動車の場合はフレームにサスペンションパーツが取り付けられ、更にそこにタイヤが取り付けられていますので、衝撃を受けることで各パーツや、タイヤ自体の取付け位置や向きがずれてしまうことがあります。そのような状態の自動車は真っ直ぐ走ろうとする能力が失われてしまうため、ハンドルの戻りが悪くなります。
曲がり角を曲がって加速する時に、ハンドルがまったく戻らない、手で助力しないと戻らない、戻り方にムラがあるといった症状が見られたらフレームの歪みやタイヤの取付け方向のずれを疑ってみてください。

注意・・運転免許教習所では、右左折後のハンドルは手で戻すように指導されています。

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