特殊塗装は美麗ではありますが、塗装修理の際の工程の関係でクリアコートよりも費用高となります。
自動車のボディはサビを防ぐために下地材など、幾層にも異なる材質の塗装を施してあるのですが、それらの塗装が剥がれてしまい、鉄の部分が空気(水分)に触れてしまうとたちまちサビが発生し、広がってしまいます。
特に高温多湿になる季節や、海に近い地域などでは注意が必要となりますが、直ぐに板金修理に出せない場合は、鉄が露出した部分が空気に触れないようにリペア塗料などで一時的に養生しておくことをお奨めいたします。
私たち自動車板金工場の技術者は直接へこんだ場所だけではなく、衝撃によって生じるボディへの様々なダメージを確認し、直すべき部分をしっかりと修理するよう心がけております。
自動車板金の熟練者は、見た目では分らない凹凸でも衝撃の方向、強さから見当をつけ、手で触れることでダメージの有無を探し出す感覚を持っています。
追突された事故による板金修理は、傷んだ部分の修復に加え、テールランプやパッキン類の取付け状態、ボディとリアウィンドウの隙間、鉄板の繋ぎ目、ボディ下側からの侵入など、それらを疑いながら、慎重に修理する必要があります。
板金修理の仕上げとなる塗装作業は、塗る環境や技術、色艶もさることながら、熟練した高度な色作りと、修理箇所だけではなく、その回りとの違和感を如何に無くすかが勝負となります。